Hirokoです。
私の母がよく言います。「天気予報またはずれたんとちがう?」と。
京都を観光するなら、何はともあれ、お天気のよし悪しを知って
おきたいものです 。
ここでは、京都ならではのお天気に関する言い伝えをご紹介します。
まず一つ目、「雲が愛宕さんへ参ると雨、お稲荷さんへ参ると晴れ」。
京都では、物の名前に、親しみを込めて「さん」をつけることが多い
のですが、ここでいう「愛宕さん」は市の北西にある愛宕山のこと。
「お稲荷さん」は南東にある伏見稲荷大社のことです。ですので、
この言い伝えは、雲が北西に流れるとやがて雨になり、南東に
向かうと、その後晴れる、ということになります。
この言い伝え、果たして気象学的な根拠があるのでしょうか。
京都で10ミリ以上の雨が降った日の前日に、どんな風が吹いていた
かを調べてみますと、たしかに雨の前日、北西の方角に強い風が
吹く傾向があります。
その理由は、次のように説明できます。天気は、日本列島では西
から、東へかわっていきますが、この時、低気圧では左巻き、高気圧
では右巻きの風が吹いています。
だから、京都に低気圧が接近したときは、北西の風が吹くことになり
ます。
では、「弘法さんが晴れれば、天神さんは雨」という言い伝えはどう
なんでしょう。
この場合の「弘法さん」というのは、弘法大師の月命日である21日に、
毎月東寺で開かれる市のこと。
一方、「天神さん」は菅原道真公の月命日である25日に、毎月北野
天満宮で開かれる市のこと。 どちらも、京都の名物イベントです。
というわけで、この言い伝えは「21日が晴れれば、25日は雨」、あるい
は、「21日が雨なら、25日は晴れ」ということになりますが、科学的な
根拠はあるのでしょうか。
京都気象台の資料で、ここ一世紀のあいだ、21日と25日の天気が
どうだったかを調べてみますと、片方が「晴れて」、もう片方が「雨」
だった月は、全体の四割だったそうです。
また、どちらも晴れていたのが五割で、どちらも雨が一割だったそう
です。どうやら、この言い伝えは、統計的な信憑性は薄いようです。
ただ、この統計からも、21日と25日が、ともに雨になる確率はとても
低いことがわかったということです。
とすれば、21日に雨が降ったら、25日はお出かけ日和ということに
なります。旅行計画のご参考までに。
1200年の歴史を誇る京都。
古都の美しさに魅せられて訪れる観光客は、年間4500万人にも
のぼると言われています。
由緒あるお寺、神社、史跡、名所、伝統の祇園祭や葵祭、
艶やかな舞妓が行き交う花街、京ならではの食べ物など、その
魅力はつきないとも言われます。
柔らかではんなりした「京ことば」にも、何ともいえない風情があり、
「どすえ~」 も京都特有のことばだと思います。
江戸時代に、呉服商など女性客相手の店が使いはじめ、やがて
島原や祇園などの花街(かがい)で、太夫や芸妓たちが男性客
相手に使うようになり洗練されていった、趣深い「京ことば」。
ことばだけではなく、京都には古都ならではの独特のしきたり、
風習、行事、暮らし方が連綿と生きています。
他県の方には、ときに誤解されることもある不可解な振る舞いや
作法ですが、これらの独特の文化は、じつは先祖からの知恵や
教えに基づき、気配りとこだわりにあふれ、本当はとても「理」に
かなっているものだと思います。
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