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2012年12月10日月曜日

紅葉で名高い東福寺が誇るお宝 ?

Hirokoです。

今日の京都は晴れ。風は相変わらず(?)冷たいですが、天気いいので
気持ちいいです^^。


紅葉の名所としても知られる東福寺。
東福寺へ足を運ぶと、国宝の巨大な三門を入って、すぐ左側に白壁の
建っています。

「東福寺東司(とうふくじとうす)」と呼ばれていますが、この建物が一体
何をするところか、すぐにわかる人は少ないでしょう。

「東司」とは、禅宗の言葉でトイレのこと。
なのですが、東福寺のトイレは、そんじょそこらのトイレではありません。

室町時代の建築では、現存する唯一のトイレで、国の重要文化財に
指定されているのです。

このトイレは、長さが353メートルもある切妻造の本瓦葺き。内部は中央
に通路があって、その左右に便所が並び、床に壺が埋め込まれています。

さすがに、今は使われていませんが、明治時代までは実際に使用されて
いたそうです。

利用するには、次のような厳しい作法を守らなければならなかったと言わ
れます。

まず、トイレは僧堂、浴室と並ぶ「三黙道場」の一つとされ、談笑は禁止。
黙って用を足すのも、禅の修行とされていました。

また、脱衣した袈裟や直綴(じきとつ)は竹の棒にかけて、厠(かわや)の
守護神である不浄金剛に礼拝。そのあと、呪文を唱えながら、左手で用を
足すのが決まりだったそうです。

この東福寺が建てられたのは、鎌倉時代。
もともと、藤原氏所有の土地に、一族の九条道家が新しいお寺を建て、
その時、奈良の東大寺と興福寺から一字ずつをもらい、「東福寺」と
名づけられたというわけです。

室町時代になると、金閣寺を建てた足利義満の庇護を受けて発展。
重要文化財の「東司」は、このころ建てられました。

応仁の乱では、中心伽藍を除いて、ほぼ焼失。
明治18年の火災では、中心伽藍の半分(法堂・仏殿・庫裏など)も焼け
てしまったそうです。

ところが、東司だけはいずれの大火災でも焼け残ってきたそうです。

ちなみに、浴室も、室町時代のもので、国の重要文化財に指定されて
います。風呂といっても、湯船はなく、中央の板敷を洗い場とする蒸し
風呂であるということです。




東福寺

東福寺(とうふくじ)は、
京都市東山区本町十五丁目にある臨済宗東福寺派大本山の寺院。

山号を慧日山(えにちさん)と号する。本尊は釈迦如来、開基(創立 者)は、
九条道家、開山(初代住職)は円爾である。京都五山の第四位の禅寺とし
て中世、近世を通じて栄えた。明治の廃仏毀釈で規模が縮小されたとは
いえ、 今なお25か寺の塔頭(たっちゅう、山内寺院)を有する大寺院である。










 

【正式名称】 東福寺 東司

 




内容概要


東福寺にある室町時代建築の重要文化財建造物。禅堂内で修行する
僧が使用する便所。
室町時代の建築で、禅宗寺院便所の古い形式を伝えている。百雪隠と
言われている。常時非公開
現存最古最大のもの。桁行7間、梁間4間、一重、切妻造本瓦葺。






【正式名称】 東福寺 浴室(とうふくじ よくしつ)



 
内容概要
東福寺にある室町時代建築の重要文化財建造物。京都最古の浴室建築。
土間の奥の左右に腰掛を設け、中央の板敷を洗い場にした蒸し風呂。
常時非公開
桁行3間、梁間4間、一重、正面入母屋、背面切妻造、本瓦葺。



 
 
 
【正式名称】 東福寺 禅堂(とうふくじ ぜんどう)




内容概要

東福寺にある南北朝時代建築の重要文化財建造物。東司の北にある。選仏場、
僧堂ともいい、参禅の道場としては、現存する最古最大の 建物である。なお、
禅堂は月1回早朝座禅会をしております。三大門(北、中、南門にて掲示しております)
又20~30人で申込により座禅指導しています。 (要予約)

毎月1回 日曜法話で利用
(開催日についてはホームページをご覧下さい、予約不要)




 
 
【正式名称】 東福寺 木造二天王立像
        (とうふくじ もくぞうにてんのうりゅうぞう)



内容概要

東福寺にある鎌倉時代作の重要文化財彫刻。腕を振りあげた忿怒の表情の
阿(あ)形像と吽(うん)形像。もとは三門に置かれていた。写真は阿形像。
常時非公開




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